抗生剤とアレルギー
2018年5月 3日
国立成育医療研究センターの調査によると、2歳までに抗生剤を内服したことがあるお子さんは、内服しなかったお子さんと比べて、5歳の時点で喘息は1.72倍、鼻炎で1.65倍、アトピー性皮膚炎で1.4倍も発症するリスクが高くなるとのことです。原因として腸内細菌への影響が考えられています(5月2日毎日新聞から)
当院では、アレルギーへの影響、下痢をおこしやすいこと、耐性菌をつくることを考えて抗生剤の使用は慎重に行っています。抗生剤は細菌には効きますが、ウイルスには効果がありません。たとえば風邪の原因の多くはウイルスなので、風邪ひきのお子さんにいきなり抗生剤を出すことは控えています。
なかなか熱が下がらない時や、原因がはっきりしない熱の時には白血球の数や炎症の程度を調べる検査をして、細菌性の熱が疑われるときに抗生剤を使用しています。