予防接種は先延ばししないで
2020年5月23日
新型コロナウイルスの影響で、全国的に予防接種の件数が減っています。日本小児科医会の調査によると東京の3つのクリニックでは4月の予防接種件数が昨年同月より33.7%も減少していることが分りました。当院でも4月の予防接種件数は昨年の4月と比べて15%減少していました。
2か月から接種する赤ちゃんのワクチンは、細菌性髄膜炎や百日咳(3か月から接種)を予防する大切なワクチンです。どの病気も感染すると命に関わったり、重い後遺症を残す可能性のある病気です。1歳で受ける麻疹(はしか)・風しんワクチンも、感染すると怖い麻疹を予防するワクチンです。昔、「麻疹は命定め」と言われ、命を落とす子どもが多かったのです。
現在、尼崎市内では小児の新型コロナウイルスの感染は確認されていません。また、全国でも小児の感染者の死亡は確認されていません。
このため、新型コロナウイルスの感染予防のためにワクチン接種を先延ばしにすると、逆に細菌性髄膜炎や百日咳、麻疹などの重い病気に感染する危険性が高まります。
当院では予防接種だけの時間を予約制で設けていますので、ぜひスケジュール通りに予防接種を受けてください。