マイコプラズマ感染症について
2024年8月18日
今、マイコプラズマという細菌に分類される病原体による風邪がはやっています。秋に向けてさらに感染者が増えると予想されています。
潜伏期間は2~4週間と長いので、いつ感染したかわからないことも多いです。飛沫(咳をした時のしぶきなど)や接触により感染しますが、濃厚接触が必要と考えられていますので、インフルエンザやコロナウイルスのように短時間の接触で感染する可能性は低いようです。5歳~15歳の感染者が多く、なかでも7,8歳にピークがあります。
症状は発熱、全身倦怠感、頭痛から始まり、3~5日遅れて咳が出てきます。初めの症状がコロナやインフルエンザの症状に似ているので、自宅や医療機関で検査をして陰性だったが熱が下がらないために受診されることも多いです。咳はしだいに痰のからんだひどい咳になり、解熱後も長く(3~4週間)続きます。
診断は喉の迅速検査で行いますが、コロナやインフルエンザの検査よりやや正確性に劣りますので、検査が陰性でも症状から診断することもあります。治療はマイコプラズマに効く抗生剤があります。中耳炎などで使うペニシリン系の抗生剤は効果がありません。また効果があるとされる抗生剤にも耐性菌の可能性がありますので、飲んでいるのに解熱しないときは再診の必要があります。